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Diary

展示の様子

By 2023-06-126月 20th, 2023No Comments

ベージュの帆布が張られた板 横180cm, 縦90cm。そこに物語と、「やつにまる」の絵が並んでいる。

絵の中の文字は自分が書いたが、白い帆布上の文字はyohnさんが書いている。
一瞬、文字はどうやって書いてるのだろう? プリントなんだろうか?
と区別がつかない謎めいた魅力に興味がわく。

その工程は、
手書きで文字を書く → スキャンして紙にプリント →  ひっくり返して裏面から鉛筆でなぞる
→ 戻して、帆布の上に置き、上から鉄筆でなぞる → 帆布の上に載った鉛筆の跡をマジックで塗る
と、想像以上に手間がかかっている。

人間の手が生み出すアナログ感や個性が反映されたものと、機械的な正確さ、その間で
生まれる独自のバランス。
鉄筆でなぞるときの筆圧で布が食い込み、活版印刷のようにも見える。
帆布の粗さから生まれる、インクが載りきらない素朴感も生まれている。

読みやすく温かく、主張しすぎない。

この文字列と絵を並べて見たとき、直観的に、あぁこれは自分だけでは決して到達できないものだ・・
と、新たな次元に達したことを感じた瞬間だった。その感動は今でも忘れられない。

美しさ、技術面での充実、それらを練り上げられたものがもつ完成度の高さは
人を惹きつける強さになる、そのことを深く感じた。
大きな収穫。

 

6/10(土)-18(日)10-17時
「杜の作家たちのコラボ展」
平山郁夫シルクロード美術館 2Fカフェ